羽田登喜男は、友禅染の分野で京友禅と加賀友禅の技法を融合し、独自の作風を生み出した人物です。
75歳の時には、初来日したダイアナ妃に献上するため、3ヶ月の製作期間を要して「瑞祥鶴浴文様」という作品を生み出しました。そして77歳の時には友禅染めの人間国宝に認定されます。
羽田登喜男の作品は、加賀友禅にみられる自然の情景を描くデザイン技術と、京友禅にみられる金箔や刺繍を用いた豪華な佇まいを両立したものです。
そのため、代表的な着物作品にはデザインのモチーフに自然の風景や動物を描いたものが多く、特に鴛鴦(おしどり)をモチーフにした作品を得意としています。